4/17/2008

昔の音楽

最近は、戦前のブルースだとかディキシースウィングを意識的に聴いているが、そもそも、こういう音楽を意識的に志向していたわけでもないのに、なぜ違和感を感じないのかと、ときおり不思議に思う。確かにウチには母親のレコードコレクションにナット・キングコール、エルヴィス・プレスリーは揃っていて、家でもレコードはかかったりしていたので聴いてはいたけど、中学生当時は別に好きでもなかった。むしろ親父のレコードコレクションのポール・モーリアのほうが好きだったはず。 一体、いつ、そんな古い音楽を聴いていたっけなぁ・・・と思い起こしてみて気付いた。  映画館だ!映画館でさんざん聴いていたんだ。それで覚えている雰囲気なんだ。きっと。中学生のころは、同級生の兄貴(大学生)の影響で映画にのめりこんでいた。学校へ行く途中に古い映画を3本立てで上映している格安な映画館があり、毎日のように通っては、名画を見て、そのパンフレットを集めていた。そこでチャップリンの映画だとか、バスター・キートン、ポール・ニューマン&ロバート・レッドフォードの洒落た映画「スティング」や、ジャン・ポール・ベルモンド&アラン・ドロンの「ボルサリーノ」の格好良さにしびれた中学時代だった。たぶん、そんな映画の中で流れる音楽を知らず知らずに覚えていたから、今になってディキシーやニューオリンズジャズやミュージカル音楽を聴いた時、妙な既知感覚があるんだろうと気付いた。昔のことをほとんど覚えてないけど、映画の感じとか、そういうのはどこかで覚えているんだろうなぁ。でも、当時は、それらの映画の本当の格好良さなんてわかっていなくて、ただ単に安く沢山、外人の映画が見れるってだけで通っていたような気がするんだよな・・・。(笑) たぶん、あまりこだわってなくて、ただ単に外人の映画なら何でも良かったんだと思う。中学の頃は音楽も、そんな感じの聴き方で、外人の音楽なら何でも良かったもんな。もちろん将来的に自分が楽器をやるなんて思いもしてなくて、ただ映画と音楽が好きだった。別に、その映画を撮りたいとか出たいとか、自分で演奏したいなど、全く思ってなかったのに、なんであんなに見たり聴いたりしてたのかな~? 自分でも謎の中学時代に少しフラッシュバック。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

Pochiざんす

音楽って時間の経過と共に揮発していくものだからね。
消えてなくなっちゃった様でいて、脳の奥底にこびり付いて、ふとしたキッカケでリプレイされちゃうんだろうなぁ。
形がない分だけ強力なんだろな。

そういう刻印力のある音を奏でたいモノですな。

d3/office D3 さんのコメント...

全くそうですね。
しかも、その当時見ていた映画の音楽には、それほど惹かれていなかったはずなんですけどね・・・。なぜ、刷り込まれているのか不思議なんですが、僕の場合は映像とともに刷り込まれている感じもあります。ボルサリーノの軽快なラグタイムを聴くと、ベルモンドとドロンが車でレースしているシーンが浮かびます。逆もしかりで、そういう音楽を聴くと、そういう風景をイメージしてしまいます。