3/20/2010

超人:賀曽利 ネットに登場

賀曽利隆

賀曽利さん。なにげに思い出して検索してみたら、ブログ発見!
数年前に探したときは、雑誌のページくらいでしか見つけられなかったが、何とも普及したんだなと感じる。

賀曽利さんは、今では、年賀状の交換をする付き合いだが、何と言っても旅の師匠なんだ。
そもそもの始まりは、何気なく立ち寄った書店で見かけた、ものすごいタイトルの本を手にした時から始まった。
その本のタイトルは「50ccバイク日本一周2万キロ」 店頭で笑ってしまった。だけど、僕はその本を手に書店を後にしていた。その本は、あまりにも面白く、一日で全て読み終えてしまった。ちなみに賀曽利さんは、同じ50ccバイクで世界一周も達成している超人。w

その本を読んで、まずしたことは、同じ書店に戻り「ミリオン日本地図」を購入することだった。
同時に地図上をなぞると距離がわかるマップメーターも購入。その当時はネットはおろか、携帯電話もない時代。もちろんGoogle Mapなどない。全て手書きが基本だ。

何をしたかったか。そう。「日本一周しよう」そう決めた。
とにかく、日本の様々な風景の中で好きな音楽がどう聴こえるかを知りたかったし、ただ漠然とやってみようと思った。
そうこうして仕事もせず、毎日マップメーターでルート作成。旅ノートを作り、綿密にルートを決める。ネットはないから、フェリーの時間だとか、予約だとかも全部電話や本で調べないといけない。それが当たり前だった。連絡は公衆電話でこちらからかける以外にない。

そうして計画してみたところ、距離は15000キロほどだった。これは、アメリカ大陸横断(ロス〜NY)を往復するのと、ほぼ同じ距離だ。ルート的には、賀曽利さんのルートを参考にしたから、全ての都道府県と、一般人が行ける限界の最東西南北端を巡り、海岸線を基本として、面白そうなところは内陸ルートをオプションに加えてゆくルート。そこで5000キロの距離差が気になってしまった。これは沖縄諸島へ行く海上ルートも距離に入ってるんだろうか? そこで、すぐに出版社に電話してみたところ、著者の賀曽利さん本人を紹介してくれた。なんとも、ゆるい時代!(笑)  

早速、ドキドキしながら賀曽利さんに電話したところ、弾んだ声で「では来週あたりに会いましょう!」と、言ってくれ、新宿の喫茶店で待ち合わせた。とても気さくな人で、色々な話を聞かせてもらった。

賀曽利さんは、学生運動全盛の時代に、18歳で単独サハラ砂漠縦断ツーリングを始め、世界をもう何十週もしているすごい人だ。戦乱のインドシナ半島をバイクで一周したりもしている。なんとも信じがたい体験ばかりだった。
自分も海外は、アジア中心に色々行っているほうだったが、賀曽利さんはバイク持ち込みなのがすごい。あれって手続きでやんなちゃうんだよね・・・そのパワーはハンパない。

結局、距離に関しては、寄り道してると、そのくらいになるよ。って話で納得。
初対面の僕に餞別までくれた。お互い旅人。まだバックパッカーなんて言葉もない頃。いつも金がないことくらいはわかっているから、なおさらうれしかった。それからも、幾度となく自宅にお邪魔したりして、情報交換していた。僕も予行練習とばかりに、毎日のようにショートツーリングを重ねていたから「あ〜、あの林道、崩れてましたよ」とか報告。

そして、いよいよ日本一周に出発した。行く先々から賀曽利さんには手紙を書いた。もちろん返事は受け取れない。当時、賀曽利さんは「月刊オートバイ」に連載を持っていて、そこのコーナーで数回に渡り、僕からのツーリングレポートを掲載してくれていた。今、読み返すのは少々恥ずかしいが、その掲載号の数冊は大切に取ってある。

今、また賀曽利さんの本を読んでみたい。そして多くの人にも読んでももらいたい。とにかく、ひたすらに生きることの自由さを感じることができるし、別に、それでいいんじゃん。とも思える。

賀曽利さんは、旅の量にしては、著書が極端に少ない。雑誌への掲載も非常に少ない。おそらく全旅の10分の1も著していないだろう。つまり一銭にもならない旅を還暦になった今でも続けているってこと。これは本当にすごいことだと思う。ただただバイクで一人、世界中を旅することが好きなだけ。本物の格好良さがあるんだな。全然有名人でもないし、偉そうなことも言わない。でも、誰よりも圧倒的な距離を旅している。それは自分が好きだからやっているだけ。別に、投稿サイトに投稿したりもしないし、無銭旅行をネット配信して金を集めたりという、みっともないこともしない。携帯持ってない。w 

最低限の資金ができたら、すぐに行動。それの繰り返しを40年。しかも、ストイックでもないし、たいしてグルメでもない。w 旅先で素敵な女性を見かけたら話しかけてみる。玉砕したら「チクショー!」とヤケ食い。自炊道具も持たない。走ることが好きだから持たない。出されたものは何でも食うし、テントすら持たず、眠くなったら、シュラフで即熟睡のカソリスタイルは誰も真似できない。とにかく著書にするつもりがなく、欲求のおもむくままに旅を楽しんでいるから、賀曽利さんの旅の話は面白い。

久しぶりに賀曽利さんに電話してみようかな。



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3 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

おお、カッコいい人だぁ。

ドッチィd3さんもヤルなぁ。

オレも親を放って旅がしたいよォ(泣き)。

d3/office D3 さんのコメント...

> wataru-h さん
賀曽利さんの著書をおすすめしますよ〜。
50ccバイクで日本と世界を一周した本をセットで読むと面白いです。

戦乱のインドシナ半島ツーリングの本も緊張感がすごいです。
なんと言っても、世界中の誰一人として入れなかったポルポト派の制圧地域を単独バイクで駆け抜けてますからね。w 
バイクは100キロ以上で走ると狙い撃ちされないから大丈夫だと言ってました。全然大丈夫じゃないし、そういう問題じゃないと思いますけどね。(笑) 

賀曽利さんは、風魔プラスワンの風間氏とも同世代で、確かパリダカラリーに出場した最初の日本人だったと思いますよ。バイクで初だったかな? 

Unknown さんのコメント...

おお〜?
パリダカに出た最初の日本人!
そりゃ凄い〜