4/19/2008

脳高速回転




松岡正剛と立川談志の対談。

これは僕にとって二大巨匠の対談であり、とんでもなくエキサイティングな対談だ。
松岡さんは、僕が23か24歳のころ、ディスカッションサロンにて色々な話を聞かせてもらった師匠だ。
物事の見つめ方や、本質の大切さ、文化、芸能、歴史・・・松岡さんは、宇宙人じゃないかと思うくらいの知識、知恵の集大成のような人で、その話を幾度となくライブで体感したことは、今の自分の人格形成にまで影響を及ぼしていると言っても過言ではない。その当時は、松岡さんが何を言っているのか、話について行くだけで、脳は超高速回転。数時間のディスカッションを聞いているだけでドッと疲れ果ててしまうほどだった。その後、僕は松岡さんと一緒に仕事をしていた人から編集工学研究所入ってはどうか?と薦められたが、色々な事情で結局行かなかった。自らの若気の至りというか、そんなものだったが、あのとき、松岡さんのところに行っていたら、どうなってただろう・・・。でも、きっと、松岡さんのアシスタントに耐えられなくて辞めていたに違いないので、結果は同じような気もする。

昨日、このテレビ番組のことを友達に教えてもらって、すぐ検索し、久しぶりに松岡さんの話を聞いたが、やはり同じ感想・・・。やっぱり、この人は凄い。その松岡さんと談志師匠の対談なんて信じられない素晴らしさ。談志師匠の生き様や、考え方、取り組み方ってのは、何周も何周もしていて、その過程で色々なものを拾ったり捨ててみたり、試してみたり、失敗してみたり、あえて失敗してみたりしている。こんな深い人、他にいないわけで、そういう意味では、自分にとって、やはり重要な人物。そんなビッグ2の対談は、実にエキサイティングで、多くの示唆や、批判、再構築が含まれていて、その真意のほどまでリアルタイムでついていける人は、そうはいないと思う。なのに、こんな対談をテレビでやるって、愚かなテレビ企画だなと思った。テレビじゃダメなんだよ。こういう人たちの対談は。そんな浅くないんだって。じゃあ、活字かというと、そうじゃない。活字は、文字情報しか伝えることができない。言葉のニュアンスなどは伝えられないし、空気感や、緊張感も一切伝わらない。これはライブで体感することでしか、その真意は伝わらない。少なくとも、松岡さんや談志師匠の話をライブで体験したことがなければ、その雰囲気やニュアンスから、何を言おうとしているのかは半分も理解できないと思う。それがメディアの限界だよな。ってなことを25歳くらいの時、痛感したのを、改めて思い出した。久しぶりに脳が心地よく汗だく。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

この方、面白いですね。

「コントロールできないとこまで行ってしまう」というところに興味持ちました。
(「うまいこと言うねえ」と言う談志さんも楽しそうですね)

童謡ではないけど、談志のおとぎ話の本持ってます。
うざいくらいのへりくつに圧巻されます(笑)
おとぎ話の意図が壊されちゃって全然いい話じゃなくなっちゃう(笑)

d3/office D3 さんのコメント...

松岡さんはモテるんだよ。モテモテさ。
で、彼の事務所はスタッフが全員女性。ハーレムさ。

まぁ、談志師匠が認めてまともに話をする相手なんてそうそうはいないけど、松岡さんは、談志師匠の話についていって、さらに先回りして対談を構築していく頭の回転の速さに驚きだよ。ホント。談志師匠もそれがわかっていて「この人は、オレの思考ペースで話をしても大丈夫だな」と認めているのが良くわかる対談だよな。