4/08/2008

聖火リレー妨害

イギリス、フランス・・・やっぱ激しかった。
で、アメリカも、大変に激しそうな様相。
まぁ彼らの怒りもわからないでもない。
それくらい中国の態度や政策には問題がある気はする。
でも、そこで終わってしまうのもどうかと思い、あえてもう一歩考えてみる。
欧米社会がチベット開放に、あれほど熱狂的な理由って何だろうって。
もちろん正義感だと思うし、そういうのって良くも悪くも欧米的だなと思う。あの行動力と民衆パワーが。
でも、こういうことが起きるたびに思うのは「自分が住んでもいない地域で、自分の生活になんら影響ないはずなのに、彼らの怒りの原動力って何?」ってこと。なんで、あんなに怒ってるんだろうか。素朴に疑問なわけですよ。もちろん気持ちの方向は同じだけど、僕はあんなに怒れない。だから、彼らの怒りが理解できなかったりする。何度も言うようだが、ベクトルは同じなんだけど、見ていると、どうも僕と同じ質の怒りに見えないんだな。なんか違う。あんなに攻撃的になるには、自らの何かが侵害されているかのような怒り方にしか見えないんだな。僕には。

で、思った。というか、いつも思うことだから、答えは用意してあるんだけど。

僕の目には、彼らの怒りの根底にあるものが「世界共有の財産である(自分達の)神秘的な桃源郷を中国が支配してるなんて許せない!これは(自分達や世界への)人権侵害であり、納得いかない。」なんとな~く、こんなニュアンスを感じてならない。自然保護団体や環境保護活動にも同じニュアンスを感じるから、なんか胡散臭くみえてしまう。あの攻撃性を見るとね。いや、まぁ本当に危機的なことは世界中で起こっていて、緊急を要する問題に力で臨むこともやむなし。という思い込みと強い意志なんだろうけど、どこか根底に「俺らの貴重な国立公園を破壊するなよ!」「像守れよ!」「鯨取るなよ!それ、みんなのもんだろ!」みたいな、他国(特に発展途上国への)財産や資源への“オレのもの意識”を非常に感じるんだよな・・・。なんだか。

いや、だからと言って無関心で良いわけはないんだが、あまりにも攻撃的すぎるんだよ。人んちの話に。
北京オリンピックなんて、昨日決まったことじゃないし、中国の問題なんてのは、もっともっと前からわかっていたし、チベット問題だって昔からわかってる。直前のチベット騒動で一気に火がついた感じだけど、じゃあ、同じことが台湾で起きたら、欧米人はあんなに怒るだろうか? そんな気配を全く感じないのは僕だけだろうか? 

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

Pochiざんす。

いやまったく同感です。
話題の質を落としちゃいますが、「欧米の連中はチベット民族を絶滅希少種みたいに見ているフシもある」という彼らの奢りを感じてしまうのでした...。

d3/office D3 さんのコメント...

>Pochi
Pochiさんも同じ思いでしたか。
やはり、あれは見ていて非常に違和感を感じますよね。これは、僕の潜在意識の中に欧米コンプレックスがあるだけなのかも知れませんが、なんだか上から目線で見られてるように感じてしまうんですよ。彼らの抗議活動とかって。

匿名 さんのコメント...

再びPochiでごわす。

これは宗教による世界観の違いでもありますね。
歴史的に見ても、キリスト教徒は同じ一神教でありながらも異教徒であるイスラム圏に大殺戮軍隊を送り出している。
一方、今回のチベット動乱に対してイスラム教徒はほとんど無反応。
問題の地であるチベットは仏教国。
仏教は宗教と言うよりも実践的哲学の側面が強い。
神という存在はなく、悟りを開いた仏がいるだけ。
だから、キリスト教徒にとって、仏教は絶滅希少種的に保護する対象に思え、宗教を禁じた中国を猛烈に非難する。
一神教徒にとって、無宗教こそが最悪だからね。

d3/office D3 さんのコメント...

>Pochi
そうですね。たぶん、そうなんだと思います。根底にある原動力は。
僕が、あくまでも“僕は”そうだと思うと強調するのは、僕は宗教がわかっていないからです。やっぱり宗教って学問じゃわからない世界ですからね。